マジェスティS カーボン加工フロントパネル取り付け

2022年9月24日

フロントパネルをカーボン加工しました。純正パネルに綾織カーボンクロスを貼り付けています。カーボン加工は初めての試みだったのですが、見事に失敗してフロントパネルとカーボンクロスを1セット丸々捨てることになりました。2セット目でもまだ完璧とは言えませんが、まずまずの仕上がりになったのでよしとしました。

使用した主な材料は以下になります。
・キクメン #200 3K 綾織カーボンクロス 1m×1m
・サンライト ラミネートプライマー 2液
・キクメン カーボン仕上げ用ポリエステル樹脂 ノンパラ
・キクメン カーボン仕上げ用ポリエステル樹脂 インパラ
・関西ペイント レタンPGエコクリヤーHX-Q &硬化剤&シンナー(トップコート用ウレタン塗料)
・3M マスキングテープ 24mm幅
・ダイソー ペーパーカップ 205ml
・ダイソー ポリ袋入り 竹丸箸30膳(樹脂撹拌用)
・ダイソー 平ハケ30mm巾 ナイロン100%(積層毎に使い捨て)
 ※何種類か使いましたがダイソーではこれが一番でした。動物の毛よりも抜けにくいです。

ラミネートプライマー塗布後、クロスを貼り付けて1回目のノンパラ樹脂を硬化させた状態。中央のダクト部分は全体にカーボンクロスを貼り付けた後、「>-<」の形に切れ込みを入れて穴を開けました。下側の台形部分はクロスが足りませんので、クロスを小さく切って追加で貼り付けています。継ぎ目は樹脂を積層すればほとんどわからないレベルになります。

ノンパラ2回後にインパラ1回目を塗布した直後の状態です。インパラ樹脂は硬化するにつれてこの艶が引いていきます。クロスの凹凸が徐々に埋まってきました。

インパラ硬化後に余計な部分をカットし、面出し作業中の状態です。最初はこのようにデコボコでしたが、慣れてくるとなるべく平面になるように積層するコツが掴めてきます。

フロントパネルは曲面があるのでとにかく面出しが大変です。面出し中に下地のカーボンが出てきてしてしまい、積層と面出しを繰り返すことになってしまいました。納得できるレベルになったら足付けしてトップコートのクリア塗装をします。コンプレッサーとスプレーガンも初導入したのですが、2対1高級クリアと言われるHX-Qクリアの仕上がりは素晴らしく、肉厚で垂れづらく均一なツヤを得られます。ブツ取り以外の磨きは必要が無いレベルです。今まで使っていたエアーウレタンの肌の質感と比べると雲泥の差です。

カーボン加工は樹脂の厚みが出て柔軟性も無くなるので、ある程度積層が進んだタイミングや最終塗装前にフィッティングを確認しておく必要があります。

面出しがちょっと甘いので光が当たると若干像に歪みがあります。カーボン加工は小さいパーツならDIYしても良いと思えるのですが、フロントパネルのような大きさになってくると失敗した時のリスクが大きく(1m×1mのカーボンクロスで約6,000円)加工にかなり時間がかかるので、台湾製の製品が販売されているのであれば素直にそちらを購入した方がリーズナブルだと思いました。

全体的に見ると純正ブラックパネルの方が引き締まっていた感じはしますが、カーボンが増えることでレーシーな感じが強くなりました。フロントパネルは範囲が広いのでかなり印象が変わります。

ヤマハ純正のエンブレムステッカーも付けてみました。品番は「5PN-F8445-00」です。

最後に細かい手順を記載します。実際に失敗してこうした方が良さそうという部分も入れています。
※作業を実施したのは8月で気温がかなり高いです。季節によって樹脂の放置時間は変わる可能性があります。

①フロントパネルを車体から取り外し、パネルに付いているダクト等のパーツを全て取り外します。裏面の緩衝用のスポンジは再利用できませんが作業性が悪くなるので剥がしてします。
②カーボンクロスを70cm×70cmにカットします。ハサミを入れる場所にはマスキングテープを必ず貼りクロスのほつれを防止します。綾織のカーボンクロスは簡単に織目が動いてしまい、端部分は特にほつれが出やすいので実際使用する大きさよりも10cm大きく切り出しました。
③フロントパネルを#360のペーパーで表面を足付けします。できる限り黒の塗装が剥げないようにします。素材の白色が出てしまった箇所は缶スプレーで黒に塗装しました。カーボンの折り目から下地の色が透けることを防止するためですが、黒色のラミネートプライマーを使用する場合は気にする必要はありません。
④樹脂が付着してほしくないツメ部分にマスキングを行います。3Mの紙製マスキングテープを使いましたが、樹脂と一緒に固着してしまう箇所があったので弾くような素材のマスキングテープがあればそちらが良いかもしれません。次回は強粘着タイプの養生テープを試してみたいと思います。
⑤ハケの毛抜けをチェックします。樹脂をつける前に毛をグリグリ摘んで揉み、抜けやすい毛は作業前に抜いてしまいます。
⑥ラミネートプライマーをパネルに薄めに塗布し30分程放置します。クロスを裏面に折り返して貼り付けることも想定して、少し内側にもプライマーを塗っておきます。曲面が多いパーツに施工する場合は粘着力が強いラミネートプライマーが必要です。最初は積層用ノンパラ樹脂の粘着力で貼り付けようとして簡単に剥がれが発生し失敗を経験しています。
⑦カーボンクロスをパネルに貼り付ける前に綾織の目が規則正しく並んでいるか細かく確認します。ずれている場合は縦横に軽く引っ張りながら調整します。綾織がずれていたり、目が詰まった状態で貼り付けないと下地が透けて格好悪くなります。
⑧カーボンクロスの目が動かないようパネルに真ん中から慎重に乗せていきます。綾織の織目は45°で右上に上がっ方向が格好良いと思います。ここが一番重要な作業なので二人でクロスを持ちながら慎重に作業することをおすすめします。一度張り付けたら貼り直しは基本不可と思った方が良いです。最初にクロスをパネルの中心部分に乗せたら、徐々に外側に向かって指で押し付けていきます。パネルの曲面に上手く沿わせることを意識します。真ん中を決めた後、しっかり曲面に沿わせず端を貼り付けてしまうと”浮き”が発生して失敗します。浮きが出てしまった箇所は面出し時に穴が空きやすく、リカバリーするにも苦労します。
⑨指でクロスを真上から押して丁寧に圧着させます。クロスの端部分は内側に折り返すようにして圧着させ、マスキングテープ等で折り返したクロス同士を留めて外側に戻らないようにします。作業するうえで邪魔なクロスはカットしますが、カットする部分にマスキングテープを貼ってほつれないようにしてからカットします。この状態で完全硬化するまで1時間以上放置します。硬化していない状態でノンパラ樹脂を積層するとせっかく貼り付けたクロスが剥がれてしまいます。硬化時間の目安として、コップの中の塗り残った樹脂と同じにはならないのでご注意ください。コップの中は樹脂が多く高温になり硬化が早いですが、薄く塗られた樹脂はより硬化時間が長く必要になります。圧着時に衣類や布団の圧縮袋を利用する方法もありますが、実際私も使ってみた結果あまり効果は無いと思いました。
⑩インパラ樹脂を積層していきます。フロントパネル一回分に必要な量は50g程度でした。塗る際の厚みが薄すぎるといつまで経っても積層されず、面出しの時に下地のカーボンが出てきてしまいます。個人的には1回の積層でしっかり厚みが出るようにした方が結果的に良かったです。塗り方は全体にドバっと塗ると徐々に垂れてくるので、それをハケで平坦に慣らす感じです。そうこうしているうちにコップの中の樹脂に粘度を感じてきますので、その時点でコップの中にハケを入れるのをやめ、パネル全体を見て部分的にタレを簡単にならして作業を終了します。粘度を感じてから塗れなくなる状態まであっと言う間なので注意が必要です。また、積層の際はツメのマスキングテープを都度貼り直します。
⑪2~3時間程度は放置して完全硬化まで待ちます。ノンパラなので表面はベタつきが残ったままです。
⑫ノンパラ樹脂で積層を行います。フロントパネルのようなある程度大きいものは、この後の面出しでかなり削ることを考えてノンパラでの積層は3回は行った方が良いと思います。
⑬インパラ樹脂で積層を行います。2~3時間程度は放置して完全硬化まで待ちます。
⑭邪魔な樹脂をハサミやリューターを使ってカット、削って全体的な形を整えていきます。
⑮ノンパラ同士、ノンパラからインパラの場合はそのまま積層できますが、インパラ同士を積層する場合は足付けが必要なので全体を#360程度のペーパーで足付けします。
⑯インパラ樹脂で積層しながらカットした部分や巣穴を埋めて形を整えていきます。ここでも更に3回程度行った方が良いと思いますが、足付けの手間を省きたい場合は必要に応じてノンパラ樹脂も使用します。
⑰十分に積層できたら#360程度のペーパーとサンディングブロックを併用して面出ししていきます。面出しの最中にカーボンクロスの層が出てきてしまったら再度積層することになりますが、せっかく慣らした面が荒れてしまうので最初から厚めに積層しておくべきです。
⑱積層するとパネルの柔軟性も無くなり厚みがでるので車体へのフィッティングが悪くなります。この時点で車体への取り付けが問題無いかチェックします。
⑲面出しが終わったら#500→#800程度の順でクリア塗装前の足付けを行います。
⑳ウレタンクリアで塗装し、パネルに付属していたパーツを取り付け、緩衝用スポンジを別途新品で用意(品番:5SU-F8371-00)して貼り付けます。最後にパネルを車体に取り付けて完成です。