マジェスティS aRacer SpeedTuning Super 2 最初に押さえておくパラメータ

2021年7月30日

フルコンaRacerの設定を開始していますが、PC用のアプリとして用意されているSpeedTuning Super2の設定パラメータは80種類以上ありとても多いです。私が個人的に確認しておいた方が良さそうな項目をまとめてみました。アプリログイン時に指定する「Cal. Mode」はもちろんAdvancedです。マジェスティS用のノーマル車向けマップから読み取っているので、デフォルト値は車種やマップによって異なるかもしれませんのでご留意下さい。

Engine Parameters -> AFR Cal. -> D3Race_AFR(Map1)
スロットル開度とエンジン回転数に対する目標空燃比。オートチューンやクローズドループを実施した場合、スロットル全開時以外はこの空燃比に調整しようと試みます。

Engine Parameters -> Fuel Cal. -> D3Cy1_VM
縦軸がインテークマニホールドの吸気圧力で横軸がエンジン回転数、中の数値がエンジンの吸気量(Air Mass)になり、吸気量が多ければ比例して燃料が多く供給されることになります。フルコンの調整で最も基本となるマップです。aRacerのYoutubeを見ると、シャーシダイナモを使う場合は、大きく4箇所に分けた後、セルを細かく手動で調整していました。一回のオートチューンでここを全て調整することは不可能なので、セミオートチューンも併用しつつ埋めていくことが必要だと思われます。この値を調整する際は下記のクローズドループ(D1Option_CL)がOFFになっていることを必ず確認して下さい。

Engine Parameters -> SA Cal. -> D3SA_Base
インテークマニホールド圧力と回転数に対する点火時期(角度)。SAはSpark Angleの略で、ピストンが上死点にあるときの着火位置と上死点の角度です。上死点からこの角度の前に点火が発生するということになります。純正車ベースのマップとチューニング車向けのマップは大きく異なります。純正車ベースのマップは圧縮比が低いため点火時期を早く設定しているので、そのままボアアップ等で圧縮比が高いチューニング車に入れてしまうと破損のリスクがありますので注意が必要です。Spark Angleの設定はAFRの設定完了後に行います。

Engine Parameters -> Over Speed RPM Cal. -> D1Race_OS_RPM
エンジン回転数の上限。リミッター。デフォルト10,500回転に設定されていました。

Engine Parameters -> WOT Cal. -> D2Race_AFR_Power(Map1)
パワーモード(ワイドオープンスロットル)時のエンジン回転数に対する目標空燃比。オートチューンやクローズドループを実施した場合、ワイドオープン時はECUがこの空燃比に調整しようと試みます。空燃比を確認する場合は、ワイドオープン時以外の目標空燃比であるD3Race_AFR(Map1)も見ておく必要があります。

Engine Parameters -> WOT Cal. -> D1Power_TPS_Hi
ECUがパワーモード(ワイドオープンスロットル)へ移行する判断となるTPS(スロットルポジションセンサー)の基準値。TPS_indexがこの値を超えることパワーモードへ移行。アクセルを大きく開いたと判断する基準値とも言えます。ワイドオープン=TPS100%では無いことを認識しておく必要があります。

Engine Parameters -> WOT Cal. -> D2Race_SA_Power
パワーモード(ワイドオープンスロットル)時のエンジン回転数に対する点火時期(角度)。SAはSpark Angleの略で、ピストンが上死点にあるときの着火位置と上死点の角度です。上死点からこの角度の前に点火が発生するということになります。純正車ベースのマップは圧縮比が低いため点火時期を早く設定しているので、そのままボアアップ等で圧縮比が高いチューニング車に入れてしまうと破損のリスクがありますので注意が必要です。Spark Angleの設定はAFRの設定完了後に行います。aRacerの推奨は、サーキット使用時は初期値よりも3~5度低くして開始し、増減を繰り返して調整していくそうです。

Engine Parameters -> Acc Cal. -> D1Race_Acc_Adjust
加速時の燃料増減の設定。増減をパーセントで指定して調整できます。

Engine Parameters -> Dec Fuel Cal. -> D1Race_Dec_Adjust
減速時の燃料増減の設定。増減をパーセントで指定して調整できます。

Engine Parameters -> Dec Fuel Cut Cal. -> D1Dec_FC_Disable
減速時の燃料供給カットの設定。燃費向上やエンジンブレーキの増大、アフターファイヤーの抑制が期待できます。私はフィーリングに違和感があったのでOFFにしています。デフォルトON。全回転域でTPSが2未満になった場合に動作するように設定されています。

Engine Parameters -> Closed Loop Fuel Cal. -> D1Option_CL
クローズドループ(CL)のON/OFF設定。ナローバンドO2センサーとワイドバンドO2センサーでそれぞれ設定があります。オートチューンは補正後にECUに書き込みを行いますが、クローズドループはECUに書き込みを行わないのでイグニッションをOFFにするとクリアされます。環境の変化(気温や湿度、気圧など)に応じてオートチューンよりも素早く補正してくれるので、オートチューンやセミオートチューン後に有効にしておくと良い機能です。しっかり空燃比を合わせたつもりでも、後日エンジンをかけるとズレが発生し薄くて焦った経験がありますので、保険としても通常時は有効にした方が良いと思われます。また、aRacerの推奨として10%以上の補正をクローズドループですべきではなく、オートチューンや手動での補正を行うべきという指標があります。

Engine Parameters -> Closed Loop Fuel Cal. -> D2BO2_CL_Warm_T_Eng_Hi
オートチューンが無効になるエンジン温度の高温側。デフォルト130℃以上になると無効になるように設定されています。

Engine Parameters -> Closed Loop Fuel Cal. -> D2BO2_CL_Warm_T_Eng_Lo
オートチューンが無効になるエンジン温度の低温側。デフォルト60℃以下になると無効になるように設定されています。オートチューンを行う際のaRacerの推奨は水冷の場合70℃以上、空冷の場合は80℃以上とのことなので、私は80℃程度まで上昇してからオートチューンを行うようにしています。

Engine Parameters -> Mode Cal. -> D1Option_Power_Mode
モードの選択設定。Race、ECO、Valet、Launchモードがあり、デフォルトはRaceです。iModeⅢがあればこちらからでもモードの変更できます。Valetは回転数に制限をかけて車両盗難を防止する為のモードのようです。RaceとECOでは空燃比や点火時期が異なり、ECOは空燃比が薄いので激しい走りをする方は基本的に使用しない方が良さそうです。私はRaceのみ使用しています。LaunchモードはRaceモードと併用して行うモードで、アクセルON時の回転数を固定してスタートダッシュを決める時に使用するモードです。

System -> D1AT_En_Count
オートチューンが無効になる時間設定。デフォルトは2856秒(約47分)になっていました。

System -> D1Cyl_Vol
シリンダー毎の排気量。マジェスティSの純正は155です。

System -> D1Eng_Over_Heat
オーバーヒート検出時の温度設定。デフォルトは108℃になっていました。

System -> D1Inj_Flow_Vol
インジェクターの一分間あたりの噴射量。マジェスティSの純正インジェクターは120cc/分のようです。aRacerの指標として全開時のインジェクター使用率「cyl1_Injector_period_rate」は85%未満である必要がありますので、ボアアップ等を行った場合は大きいインジェクターが必要になる場合があります。この「cyl1_Injector_period_rate」はスマホアプリ側でリアルタイムに見ることができます。表示モードをMonitor Proにして、下側に表示されている8つの四角を上にスワイプしてみて下さい。隠れていた項目を表示することが可能です。また、iViewを使って走行ログから読み出して確認することも可能です。